のんきにうたかたの想いを綴ります。
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久しぶりの夜だ。

毎日、等しく夜はやってくるのだけれど、
明日のために眠ることばかりで、最近は夜をたのしんでなかったから。
わたしにとっては、たのしむための夜は、実に久しぶり。
そういう意味での、冒頭の一文である。

それも、今夜は満月なわけで
明日からまた梅雨が本領発揮との予報に
雨は待ち遠しいのだけれど、満月がみられないのはちょっと・・・と思っていたら、
ちゃんとみえたよ。

よかった、間に合って。

今日はすごく困った事態になってしまって、
なにがなんだかの1日。
それをさ、書くという行為に因って発散させようというわけだ。
当然読んでいただけるようなモノではなく、ただ書き散らすだけ、ということを予め。
そして長い、ということも予め。

文章のお供に、
今宵はビールではなくスプモーニ。
でも、それもそろそろなくなりそう。
カンパリをきらしてる。残りのトニックでジンでも割ろうか。
ベランダから抜ける風にのって、梔子の馨り。
甘い気分とは、いかない。

今日はなかなか家にたどりつけなかった。
足が向かない。
丸善、あゆみブックス、ジュンク堂とはしご。
本に囲まれて安心したがってる。
気持ちが塞がってる証拠だ。

ジュンク堂でパネル展をやっていて、
写真の下に掛けられていた一遍の詩。
わたしはそれを諳んじてた。
一行読んだだけであとからあとから続きが突いて出てくる。
谷川俊太郎の「生きる」という詩。

生きているということ
いま生きているということ
それはのどがかわくということ
木漏れ日がまぶしいということ
ふっと或るメロディを思い出すということ
くしゃみをすること
あなたと手をつなぐこと

生きているということ
いま生きているということ
それはミニスカート
それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス
それはピカソ
それはアルプス
すべての美しいものに出会うということ
そして
かくされた悪を注意深くこばむこと

生きているということ
いま生きているということ
泣けるということ
笑えるということ
怒れるということ
自由ということ

生きているということ
いま生きているということ
いま遠くで犬が吠えるということ
いま地球が廻っているということ
いまどこかで産声があがるということ
いまどこかで兵士が傷つくということ
いまぶらんこがゆれているということ
いまいまがすぎてゆくこと

生きているということ
いま生きてるということ
鳥ははばたくということ
海はとどろくということ
かたつむりははうということ
人は愛するということ

あなたの手のぬくみ

いのちということ


小学生だったかなんだったかは忘れたけれど、
幼き日に暗唱させられたのだった。
当時は暗唱なんて、とバカにしてた。
でも今更になって、効果を発揮するなんて。
あの日の自分は今になって、そう、今になって救われたのか。

ジュンク堂の前には、おいしい焼きとんやさんがある。
お酒のみたいのに、のまないで、詩なんて諳んじてなにやってんだ。
いや、そこじゃなくてもこの街にはひとりで一杯いけるお店がいくつかあるじゃないか、
と思うのだが、思えば思うほど余計に行けない。

何時間もシラフのまんま、家へ。
よし、家でのんでしまえ。
みなが寝静まったあとに。

電車からぽっかりと満月がみえた。
よし、ちゃんとみえたわ!と携帯電話を手にメールを打とうとしたら、
電源が切れた。バッテリー切れだという警告音が鳴る。
警告音はマナーを無視して、お構いなしに鳴る。
消えるときこそ、静かにいなくなってくれ。
自転車に乗り換えててろてろ満月をみながら、
余所見運転。
だいすきな上り坂のところからみえた満月に満足してたら、
i-podから絶妙のセレクション。
ジャズトランペットがたからかに麗しのあのメロディを。

"What A Wonderful World"

ああ、ほんとうに美しいよ。

家につくなり、寝ていた犬を起こす。
起こして、だっこして、2階のベランダへ。
満月をみせてやった。
わたしの左肩に顎をのっけて、犬はみてるようでいて、きっとみてない。
わたしが満月だよ、と紹介してるのに、
普段来たことのない場所に連れられてそっちをきょろきょろするのに必死。
それと少し寝ぼけているし。
でももう、14歳の犬だからあと何回満月がみられるかはわからない。
だから、だからみせてやった。
でもこれもただの自己満足だな、わたしの。
みせてあげたいだけの押し付けの愛。

今日、「デートにいきませんか」という恐ろしく直球な誘いと供に
一枚の名刺をいただいた。
名刺って便利なツールでそれ一枚にその人の名前から連絡さきまで全部つまってる。
わたしはそんな便利なツールは持ち合わせてないので、
ただただ小さく笑いながら目を伏せて受け取るだけ。

直球すぎてはぐらかす余地がない。
その人が悪い人ではないということを、
既に知っているだけあって、ごまかしがきかないのが弱る。
初めて会った人ならば、その場限りで濁すこともできるけど、
ちょっとした顔見知りで、今日のシチュエーションだって、
お互いに仕事中だった。

職場では別の顔をしてる。
だから困ってしまうのだ。
だって、本当のわたしじゃない。
わたしの職場は女の人であることを求められてない。
女であることを忘れないと受け入れられないことがたくさんある。
周りの男の人からは女の人を揶揄する言葉も行動も態度もいっぱいされる。
そんな中で女の人でいることは、疲れてしまうから。
だから仕事中は性をなくす。
表面上は「女の子は特だねー」なんて言わせておいて、
扱いは男と一緒なのを心得てる。

あの場所でわたしのことをほんとうに女の人と扱ってくれる人は
片手も余すほど。
わたしがわざとそうさせてるところもあるのだけど。
その方が楽だから。

今日も一緒にお昼ごはんを食べに行った人からは、
一緒に食べる人が男の人だったら、その人の食べる速さに合わせて
自分の量は少なめにしますと、話の流れ上伝えたら、
「へー、意外だな。この職場で気なんてつかってるんだね」と驚かれてしまった。
それだけ普段はのびのび暮らしてるように見せかけるのに背伸びしっぱなし。

だからこそ、職場に出入りしてる人から、
そんな直球は困ってしまうのだ。
デートに行くということは、職場のわたしじゃないわたしなのだから。

幻滅させてしまうかも。
いや、そういうズレを解消するために理解を深めるためにデートに行くのか。

どっちにしても、こういう風に直球に誘われて、
去年も同じ失敗をしてるのだった。
ちょうどこの時期じゃないか。
わたしを通り越したわたしをみられてて、虚像でモテてもちっとも嬉しくなかった。
むしろすごく淋しくなったし、哀しくなった。

誘ってもらえるのだから、
ほんとうだったら喜んでお受けすべきだ。
でもそれを素直に喜べない曲がったわたし自身が、
自分のことをかわいく思えてないのに、かわいいとか言われることに違和感があるのだと思う。
ややこしいな、わたし。

そして、ジントニックがまわってきたので、
そろそろよっぱらいの文章はここまでにしとこうか。

「デートにいきませんか」
そのまっすぐすぎる言葉をききながら、
わたしは頭の隅で高校生の梅雨を思い出してた。
高校2年生の今頃、「ともだちになってください」と
まっすぐすぎる言葉をなげかけてくれた
それまでまったく接点のなかったよそのクラスのショートカットの女の子のことを。

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この記事へのコメント
433. 綾   URL  2008/06/21 21:06 [ 編集 ]
わかるなぁ~・・・となんだかすごく切なくなりつつも、なんとなくにやにやしながら日記を読んだ私でした。

この微妙な感じ、伝わって!伝わるはず!

私も満月見た~遠くても近くてもお空はつながっているね。

しかも、私も今日ジュンク堂に行って、ちょうどパネル展やってたの。

新潟は、金子みすゞさんでした。

私も詩に吸い込まれてしまい、金子みすゞ童謡集まで買ってしまいました。

ジュンク堂の思い通りです・・・。

日記を読んで、まりえに会いたくなりました*
434. まりえ   URL  2008/06/22 11:35 [ 編集 ]
あーやー、よく最後まで読んだねぇ。
ありがとう。こんなしょーもないの最後まで読んでくれるのは、あなたの愛だわね。

わたしも会いたいよ、あやに!
そっか、あやの生活圏にもジュンク堂があるのか。
そんな小さなつながりも嬉しく思えてしまうよ。
また、お手紙かきます。
435. 富味噌   URL  2008/06/22 15:38 [ 編集 ]
読んでて私も共感しちゃう部分ありつつ、谷川俊太郎の詩には勇気付けられた様な気がしたよ。

こんな素敵な詩を習っていたのに過去の事って一杯忘れているものね。。。

自分の事って自分で認識している自分もだし他人に見える自分も自分だし複雑だね。。

「それは本当の自分じゃないのに」ってよくおもっちゃう。自分らしいってなんなのかね~

って余計複雑?にしたかな?

複雑に考えないで単純に(笑)

たぶんそんなに物事は自分が考えるほど複雑じゃないから。(って自分に言い聞かせてるみたいね=3)

また今度会うとき楽しみにしてます!
436. まりえ   URL  2008/06/25 22:32 [ 編集 ]
なんかねー、透明人間みたいでいやんなるんだな。
ま、いろいろな顔を持つのは当然だけれどね、発信したとおりにちゃんと受信されてないっていう感覚に陥るだな。

それはそうと、来月、楽しみにしてまーす!!
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日々、のんきに暮らしてます。

季節が少しずつ
移ろいでゆくように
わたしも
少しずつ
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